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戦争は、行かない者がやりたがる?

 ところで兵役と参政権に対する現在の政府・保守派の考えだが。

 彼らの本音は、前回までに私が述べてきたような『志願兵制制限選挙』でも『徴兵制普通選挙』でもなく、どうやら『志願兵制普通選挙』にあるらしいことを最後に指摘しておきたい。

 これは北欧諸国でよく使われる(そして北欧好きの日本左翼は決して紹介しようとしない)徴兵制肯定のためのロジックなのだが。

 「志願兵制より徴兵制のほうが戦争が起こりにくくなる。何故なら、志願兵制だと兵士は血の気が多いし、一般人は安全地帯にいるので無関心になるため、戦争が起こりやすくなるから。そこで戦争になったら『自分も死んでしまうかもしれない』という状況をわざと作っておけば、民意は常に戦争を回避するようになる」という説がある。

 『志願兵制制限選挙』でも事情は同じ。たとえ(参政権が無い=戦争に行かなくても良い)二等市民がどんなに好戦的気分に染まろうとも(参政権がある=戦争になったら兵役に従事しなければならない)一等市民が「冗談じゃねえ! 実際に戦争になったら、戦地に行くのは俺らなんだぞ! 無責任なこと抜かすな!」と文字どおり「政治権力」を持って押さえ込むことが出来るのだから。

 そして頭の良いタカ派なら、これをそっくり逆転させた論理を展開するだろう。すなわち、

①まず「徴兵制」で国民を脅し畏縮させ、不安の水準を高める。
②次に、あたかも民意に屈服したかのように見せかけて志願兵制を採用する。
③感覚の麻痺した国民は、勝利したと錯覚する。
④あとは貧富の差を広げ、兵役にでも行かないと食えない貧困層を増やす。
⑤情報戦も忘れずに、兵士をかっこいい職業に仕立てる。そして(参政権を持ちながら戦争には行かなくても済む)一般国民には戦争にクリーンなイメージを植え付け、好戦的気分を煽り立てる。
⑥志願兵だから開戦や出兵にも文句は言えない。そして社会は戦地と日常で二分されて行き(参政権を持ちながら戦争には行かなくても済む)一般国民は起こっている悲劇に対し、どんどん無関心になっていく。


……というわけだ。

 前にも書いたことだが、斉藤貴男や田中芳樹のよく言う「自分たちは安全地帯に閉じこもりながら好戦的な発言を繰り返し、実際の戦場には貧乏人の子弟ばかり送り込み」云々といった卑劣な行為は、何も権力者や富裕者ばかりに限ったことではない。自分たちの利害に直接関わらない、遠いところの出来事だと無関心になるのは一般国民も同じである。しかもこの『志願兵制普通選挙』、見かけ上は『志願兵制制限選挙』や『徴兵制普通選挙』よりもはるかに民主的に見えるのだから始末が悪い。志願兵制に安堵してしまえば、間違いなくそれ以上は動かなくなってしまうであろうこの国の民度を、一体どう突破すれば良いのだろうか。

(続く)
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