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公務員裁くのに証拠などいらん!

前置きが長くなり過ぎたが、前回から続く疑問「人事院(=考試)の権限を拡大強化するのなら、公務員の身分保証は、逆に強まってしまうのではないか!?」に対する私の回答はこうである。

 「その替わりにアメリカ式の弾劾裁判制度を導入し、全ての不良公務員を片っ端から議会がクビに出来るようにしておけば良い!」

  具体的には「公務監察院(=会計検査院の拡大強化版)」が検事役となって問題公務員や不正公務員を片っ端から告発する。それを受けて議会が裁判官役を務め、有罪か無罪かの判決を本会議の議決によって決めるのである!

 ある意味、これほど民主的な公務員の罷免方法も他にあるまい(笑)。

 勿論この場合、前回も触れた「法律の素人である議員に裁判官が務まるのか?」という疑問が出てくる。例えばある政治的意図を持った議会が、特定の公務員を証拠も無しに多数決だけで無理やり罷免する、というような事態が起こり得るのでは? といったような懸念のことだ。

 だがこうした疑問に対し、私はこの際ハッキリと断言したい。

 「弾劾裁判に証拠などいらん!」と。

 そもそも『推定無罪』だの『挙証責任は検察側に有り』だのといった刑事訴訟法のル-ルは、無力な民衆を権力から守るために出来たものであり、元々権力側の人間である公務員を裁くル-ルとしては、本来不適当なものなのだ。事実、こうした監察制度の元ネタである古代中国では、告発された官僚は、何と自分で無罪を立証しなければ罰を逃れることが出来ない(悪魔の証明!)という恐るべき『推定有罪』ル-ルが適用されていたのだから!

 無論、これによって公務員の罷免が乱発し、行政運営がストップしてしまったのでは元も子もないから、アメリカと同様「有罪判決は議員の三分の二以上の賛成が必要」といったような別の縛りは必要であろう。しかし「弾劾裁判に証拠は不要」というル-ルは「そうでもしなければ官僚の腐敗と専横を防ぐことは出来ない」という古代中国の教訓として、現代にも十分生かせるものがあるのである。

※ 「天皇と首相公選制」がサブテーマだったはずなのに、どうも制度論に深入りし過ぎたようである。本論はこれで打ち切り、次回(明後日。明日は休載します)からはいよいよ憲法のメインテ-マ「九条」に取り組んでみたい。
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