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官僚同士で噛み合わせろ!

具体的に説明しよう。

 ○○の図①(諸事情により、図式の掲載はしばらく省略させていただきます)は、首相公選制が採用されたときの『二重の三権分立』体制のなかの内側、すなわち『行政内三権』それぞれの相関関係をあらわしたものである。

 このうち行政実務を担当する「執政」は、見てのとおり首相が指名し、議会の助言と承認を得て任命する仕組みになっている。いわばフランス&フィンランドにおける首相と同じということであり、首相と議会の間の緩衝材を果たす役目ともなっている訳である。

 それに対し、「監察」と「考試」の人事については首相は一切介入できず、全て議会による選挙で選ばれることになっている。すなわち、この両権については議院内閣制が採用されているということになり、「執政」とは全く異なる権力基盤から人員が選び出されるというシステムになっている訳だ。

 そうするとどうなるか。

 「執政」と「監察」「考試」の各院は、同じ行政機構内にありながら常に潜在的敵対関係にあるということになり、各院の間の相互監視体制が、情け容赦ない厳しさで実効されることが期待できるわけである(もちろん、敵対関係が激しすぎてそれが顕在化してしまい、行政機能そのものがストップするような事があっては元も子もないから、「執政」の任命には議会による助言と承認が必要であるのとは逆に、「監察」と「考試」に対しては、予算の執行権を首相が握ることによって彼らに掣肘を加えることができるようになっている。つまり『行政内三権』のいずれも、首相と議会のどちらも無視できないようになっているわけで、これにより行政機構内部の決定的分裂による機能停止が避けられるようになっている)。

 もしこれが議院内閣制を維持したままだったらどうなるか。

 図②(これも諸事情により、当分の間掲載を省略させていただきます)を見てもらえればお分かりのとおり、「執政」「監察」「考試」の全てを同一の議会から選出せざるを得なくなってしまう。すなわち、せっかく『行政内三権』分立を実現させても、その全てが同じ権力基盤から選びだされる仲間同士になってしまい、実効性のある相互監視機能など、ほとんど期待できなくなってしまうのだ。

 役に立たないマスコミに代わり、官僚同士でお互いを監視させあうためには、従って首相公選制が、どうしても必要になってくるのである。

(続く)
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