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『五権分立』ではなく『二重の三権分立』

 名称からも大体想像がつくとは思うが、「監察」とはすなわち官僚を監視し、何らかの不正を発見すればそれを告発し、場合によってはその官僚を排除する職務である。現代日本では辛うじて予算の執行についてのみ、会計検査院がそれに近い仕事をしているといえよう。

 そして「考試」とは名前のとおり、こうした公務に就くに相応しいと思えるような人材を試験により選抜する職務である。現代日本では人事院がそれに近い仕事をしていると言える。

 いわば「考試」は官僚機構の入口、「監察」は出口とも言える存在であり、それらを通常の行政機構、すなわち「執政」から徹底的に独立させ、三者のトップをいずれも完全に対等な立場の宰相とし(=三公)、それぞれを相互監視体制下に置くことによって官僚の専横を防ごうとするのがこの中国式三権分立体制のキモであり、それをそのまま西洋の三権分立体制に接ぎ木したのが孫文の『五権分立』体制の正体だったのだ。

 前回巨大官僚制と中国でも書いた通り、今や行政機構の肥大化による三権分立バランスの崩壊は、全世界的な問題となってきている。欧米の場合はそれでも、マスメディアがある程度行政監視の役目を担えているが(それもかなり怪しくなってきているが)日本のマスコミはご存じのとおり、そういう面では全く当てにならない。

 そこで私が提案したいのは、この「中国四千年の知恵(笑)」とでも言うべき『三公九卿』のシステムを、現代の行政システムの中に組み込めないかということである。

すなわち孫文のように単純に五権を並列させるのではなく、まず「司法」「立法」「行政」という通常の三権分立を行い、その下で「行政」をさらに「執政」「監察」「考試」の三権に分割するのである。いわば『五権分立』ならぬ『二重の三権分立』というわけだ。

 ここでようやく、これまで話題にしてきた「首相公選制」問題と話が繋がることになる。

 つまり「首相公選制」を実際に機能させるために、共和制国家であるフランス&フィンランドのシステムを日本に取り入れようとするならば、首相と議会との間にもう一つ、緩衝材となる行政職を新たに設けなければならないという「屋上屋を架す」問題にどう対処すべきかということだ。

 私の考えはこうである。

 「どうせ新たな行政職を設けなければならないのなら、いっそ『三公』を置いてしまえ!」

 つまり「行政」のトップである首相の下に「執政」「監察」「考試」のそれぞれのトップを別々に置き、彼らに議会との緩衝材の役目も同時に果たさせてしまえば良いのではないか、ということである。しかも驚くべきことにこの場合、議院内閣制よりも首相公選制のほうが、はるかに効果的に制度を機能させ得るのである。

(続く)
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