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首相は両権の緩衝材!?

 インドやドイツと違い、フランスとフィンランドでは、行政権が大統領と首相の間でほぼ折半されている。

 これは一つには近代の「三権分立」制度に不可避な弊害――世の中が複雑化するに従い、行政の内容もどんどん高度化・専門化し、そこに付け込んで行政権力=官僚権力が他の二権を圧して肥大化してしまうという弊害――を少しでも緩和するという意味合いもあるが、より重要な目的として「大統領と議会の間を仲介する役目を首相が務める」というものがある。

 これらの国では、首相は大統領が自由に指名して良いことになっているのだが、首相は議会による信任を必要とすることになっているため、結局大統領は、議会が認めてくれるような人物を首相に指名せざるを得ないようになっているのだ。

 その結果どういうことが起こるか。

 大統領を支える政党(=与党)と議会で多数派を占める政党が一致する場合はあまり問題はない。大統領と議会(の多数派)は自分たちの仲間内から首相を出せば良いのであり、大統領は極めて強力な指導力を存分に発揮できるだろう。

 では大統領を支える与党と議会の多数派が食い違う、いわゆる「ねじれ状態(=コアビタシオン)」が生じたときはどうなるのか。

 大統領は妥協して、議会の多数派から首相を選ばざるを得なくなるのである。「行政権を折半」といっても、実際には大統領の握っている権限は国防・外交など国の根幹に関わるものが殆どであり、日常の一般行政権はほぼ首相が握っているのだから、この場合、実質的な行政運営はほぼ議院内閣制に近いものとなる。

 これならたとえ、議会と大統領が決定的に対立するような事態に陥っても、中南米諸国のような政治的麻痺状態は回避できる。

 そういう時は(議会の信任を受けた)首相が行政権を代行すれば良いわけだし、逆に議会と大統領の意思が一致している時には、大統領は(議員内閣制下の首相にはとても真似できないような)強大な権限をおおいに行使すれば良いのだ。言わば大統領制と議院内閣制のオイシイとこ取りのような、極めて巧妙な制度をフランスとフィンランドでは採用しているといえよう。

 最も、この制度を直接日本に導入するには問題が一つある。国家元首たる大統領を直接選挙し、首相を議会との緩衝材に仕立てるフランス&フィンランドと違い、日本ではその首相を直接選挙することになるわけだから、首相と議会の間にさらにもう一つ、緩衝材となる行政職を新たに設けなければならなくなるからだ。

 「そんな屋上屋を架すような真似に、一体どんな意味があるのだ!?」

 そう思われる読者諸兄もおられよう。そこで皆さんに見直していただきたいのが、以前、このブログのカンツー流私擬憲法案の独自点の回に載せた『公務監察院』と『官吏考試院』である。次回はこれとの関連について説明してみたいと思う。(続く)
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