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アメリカは共和制の手本じゃない

 ところで読者諸兄は普通「共和制」というと、ついついアメリカの政治体制を思い浮かべてしまったりはしないだろうか?

どうも「首相公選制は大統領制につながる」というトンチンカンな意見が反対派の中に根強くある原因の一つがここにあるようなのでハッキリさせておくが、共和制のサンプルとして、アメリカの政治制度は全く役に立たない。

そもそも殆どの共和制国家では、大統領(=国家元首)の他に首相(=最高行政官)がちゃんと存在していて、両者の地位と権限は明確に区別されている。

 「首相」職自体が存在せず、大統領が事実上首相を兼任しているアメリカのような体制は、言ってみれば明王朝初期の中国やルイ十四世時代のフランスみたく「宰相のいない、文字通りの君主親政」が常態化されているということで、むしろ極めて「異常な」システムであると断言してもいいくらいだ(他にも大統領選時の選挙人制度など、アメリカの制度にはほとほと訳の分からない部分が多すぎる。あれでちゃんと国が上手く機能してしまっているという事実こそ、現代政治史上最大のミステリ-だろう)。

それはさておき、大統領と首相との間の権限配分をどうするかは、どの共和制国家も常に頭を悩ませているところではある。

 前回も書いたように「首相公選制(正確に言えば『立法と行政が同程度の民主的正当性を持つ体制』)」とは実に繊細微妙な、運営の難しいシステムであることは事実なのだから、中にはインドやドイツのように、せっかく国民の直接選挙で大統領を選んでおきながら、彼には国家元首としての形式的な権限しか与えず、行政権のほとんどは議会が選んだ首相が握ってしまう、などという極端な例さえあるのだ(←それなら世襲の立憲君主で充分だろう!? 共和制にした意味が無いじゃないか???)。

 しかも奇妙なことに、比較的民主政治が上手くいっている共和制国家の殆どがこの「インド・ドイツ方式」を採用しているのだから益々訳が分からない。前回末尾で紹介したフランスとフィンランドの例は、その意味でも極めて稀少な「公選大統領の性質を制度的に生かし、しかも成功した例」と言えるのだ。

 では具体的に、彼らは一体どのようなシステムを採用しているのだろうか。

(続く)
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