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天皇元首化への秘策

 現在、日本国民のほぼ九〇%は皇室伝統(いわゆる天皇「制」)の維持を支持してると言われており、憲法第一章は、現行憲法のなかでも、最も安定した条文だとされている。しかし同時に、その皇室伝統維持を支持する国民のさらに九〇%(つまり全国民の八一%)が「象徴天皇制支持」派すなわち「現状維持」派であることも忘れてはならない。

 この圧倒的な世論を見れば、政府自民党が「元首天皇制」に踏み込めなかったのも無理はないと言えよう。もし強引に「日本の元首はあくまでも天皇であることを明記せよ!」などと主張してみたらどうなるか。たちまち「現状でも上手くいってるのに、なんでわざわざ昔に戻したがるんだ? さては貴様、天皇陛下のご威光をかさに着て、何か悪さをしようと企んでるな!?」などと勘ぐられることにもなりかねない。少なくとも中・韓や国内のサヨク勢力から「軍国主義復活の陰謀!」と突き上げを食らうだろうことは目に見えている。たとえ他の条文に書かれてある権限に一切の変化がなかったとしても、「元首」というただその一言だけで、いくらでも糾弾材料くらいでっち上げられるのが奴らのやり方なのだ。

 とはいえ、このまま「象徴天皇制」を放置し、日本国の元首が誰であるか曖昧なままにしておくのは、何とも不愉快極まりないことではある。なんとかしてこの圧倒的世論を覆し、憲法に「日本国は、天皇を元首とする立憲君主国である」という一文を明記させる方法はないものか……。

 ところで今、私の手元に「日本を守る国民会議→日本会議」が、平成六年と一三年の二度に渡って発表した私擬憲法案とその会議録がある。

 この中で彼らは、首相公選制について、六年の段階では賛否を明確にせず、両論併記の状態に留めておいたものの、一三年の段階では「天皇の元首としての地位が不明確な上、国政上の権能も否定されたまま」首相公選制を採用することは極めて危険であるとしてこれを退けている。

 実はこの文章を読んだとき、私にはあるアイディアが閃いたのである。

 「だったら逆に『首相公選制を採用するためには、その前提として陛下の元首としての地位と権限を明確化させておく必要がある!』として国民を説得する手もあるんじゃないのか?」

 すなわち発想の逆転である。「首相公選制」導入のために、手段として天皇を元首化する、いうような。

(続く)
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