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貫通信作・憲法前文私案

 「我ら日本国民は、我らが主君と仰ぐ日本国天皇陛下の祝福と賛意のもと、平成○○年○月○日に衆参両院議院において発議され、平成○○年△月△日に実施された直接国民投票による我ら日本国民の自由な意思表示の結果として、この憲法を採択し、制定する。

 我ら日本国民は、この憲法に定められた国家の根本原理に基づき、日本国の統一、独立および平和を確保し、我ら日本国民一人一人の生命、財産および基本的人権を保障し、我らが先祖より受け継いだ良き伝統、文化および言語を保護し且つそれに基づく国内の正義、秩序および調和を実現することを目指す。

 我らは、日本国の繁栄と我ら日本国民一人一人の幸福とを追求するとともに、日本国の主権の及ばぬ世界全地域の平和の実現と、世界全人類の幸福の追求のためにも、各国間の対等互恵の原則を侵さない範囲内において、最大限の貢献に努めることを念願する」


 「えっ、たったこれだけ!?」

 そうビックリされた方もおられよう。

 そう。このブログの初めのほうでも指摘していたとおり、アメリカにせよ西欧諸国にせよ、世界の民主主義先進国の憲法前文なんてどこも大体この通り、きわめてシンプルで簡潔なものばかりなのである(スウェーデンやデンマーク、ノルウェーなど、日本と同じ立憲君主政体をとっている国では、前文そのものがない場合がむしろ多数派ですらある)。

 世間では憲法前文というと、なにやらとてつもなく崇高な国家の理想やら人類の夢やらが延々と書き連ねてなければならないような妄想が横行しているようだが、そもそも現行憲法のような、やれ憲法制定に至る歴史的経緯だのイデオロギッシュな美辞麗句だのをダラダラと書き連ねた冗長な前文というのは、全て旧ソ連やら中共やらといった社会主義諸国の憲法だけに顕著に見られる悪しき特徴なのであり、そんな悪癖を改正憲法の前文私案にまでウカウカと持ち込んでしまうような奴は、未だ現行憲法の精神的呪縛から逃れ得ていないことの、確たる証拠にもなってしまうのだ(ちなみに、現ロシア連邦の憲法前文は、旧ソ連時代のわずか四分の一にも満たない長さである)。

 世間では今、改憲ムードの高まりに浮かれて「日本会議」以外にもあちこちで改正「私擬憲法案」が作られているようだが、本気で現行憲法に掛けられた「マッカーサーの呪い」を折伏したいのなら、まずは世間の思い込みに囚われることなく、「短くて簡潔な前文」を書くことから始めるべきであろう。

(続く)
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