※ この記事は平成17年(キリスト歴2005年)に発生した福知山線脱線事故(死者107人、負傷者562人)を受けて書かれたものです。
古い事故ではありますが、これにより露呈された
鉄道産業の諸問題は未だ解決には程遠い状態であることもあり、あえてここに再掲いたします。
苦悩する鉄道各社
↑JR西日本歴代社長
そもそも『利益第一主義』などというが、JR西日本に限らず
鉄道会社は、今やどこも利益を大幅に減らしている。
平成12年(キリスト歴2000年)3月に
鉄道事業法が改正されて以来、地方の赤字私鉄線が次々に廃止に追いやられていることは、一部
鉄道マニアを大いに嘆かせているところではあるが、事は何も地方の中小私鉄に限ったことではない。
北海道・四国・九州のJR三島会社はとっくの昔に赤字転落済みだし、都市部の大手私鉄でも、名古屋や関西、九州の各社ではどこも急激な乗客減に苦しんでいる。プロ野球球団『近鉄バッファローズ』の消滅だって「近鉄特急の乗客数が、この10年間で半減した」などという実情を知っている者にとっては、だからあらかじめ十分に予測できたことなのである。
今や鉄道会社で経営が安泰なのは、JR本州3社のうち西日本を除く2社と、首都圏の大手私鉄8社、および東京メトロだけなのが現状である。
首都圏のような超巨大通勤圏を持たず、また東海道新幹線のような超ドル箱路線(なんとJR東海の総収入の8割を叩き出している!)も持たないJR西日本が利益第一主義に走ってしまったのは、実は企業としての必死の生き残り策という側面があったことも、否定できない事実なのだ。
そうした諸々の事情を無視した批判は、だから決して公正なものとは言えないであろう。 (続く)
(文責:鉄ヲタ君)
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