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戦後60年目の『靖国問題』(その4)

※ この記事は、平成17年(キリスト歴2005年)に某政治紙に掲載されたものです。何分古い文章ではありますが、文中の「小泉総理」のところを「安倍総理」に変えただけで十分に現在でも通用する内容だと思い、ここに再掲いたします。

『顕彰』の要求は国民の権利・『顕彰』の実施は国家の義務


靖国神社1

 「生きて帰ってきた将兵は、最高の栄誉を与えられており、国民に感謝されているのみならず、爵位勲章を授けられ、報奨金まで受けている。これに対して、戦死者は爵位勲章や報奨金を受ける術もなく、国民に歓迎される由もなく、凱旋将兵のような光栄に浴することができない(中略)これはおかしい。このままではいけない。戦死者とその遺族にも可能な限りの名誉と栄光を与えなければならない(中略)なぜか。そもそも命を捨てて戦った戦死者が、凱旋した将兵よりも国家への貢献において劣っていたということはできない(中略)何に依拠して国を護るべきなのか。それはまさしく死を恐れずに戦う兵士の精神にほかならず、したがって、その精神を養うことこそ国を護る要諦である。そしてそれを養うためには、可能な限りの栄光を戦死者とその遺族に与えて、『戦場に斃るるの幸福なるを感ぜしめざる可らず』、すなわち、戦死することが幸福であると感じさせるようにしなければならない」

 日清戦争直後の『時事新報』に掲載されたという「戦死者の大祭典を挙行すべし」なるタイトルの記事の概要を、『靖国問題 (ちくま新書)』の著者である高橋哲哉自身が要約し、37頁以降に載せているものがこれである。

 なぜ靖国神社のような施設が絶対に必要なのか、靖国神社の存在意義とは何なのかを、これほど簡単かつ明瞭に説明し尽くしてくれている文章を私は他に知らない。そしてこのような顕彰施設は、何も日本固有のものではなく、全ての近代国民国家――あの靖国を罵倒してやまない中国や韓国にさえも――当然のごとく存在していることは、高橋哲哉自身がこの著書の197頁以降に記述してある通りである。

 国家という公共財を維持するためには、こうした「兵役」という名のコストを支払うことはどうしても必要であり、また実際にそれを支払った以上、国家に対し、しかるべき『顕彰』を要求するのは国民としてむしろ当然の権利であり、国家のほうにこそ、それに応える義務があるのだ。

 もちろん、筋金入りの絶対平和主義者であり、非武装中立論者でもある高橋哲哉は、そのような国家による『顕彰』の必要性など一切認めようとはしない。

 国家が(そして個人も)、ときにはどうしても戦わざるを得ない事態に陥ることもあり得ることを絶対に認めず、国家が完全な無武装の状態になることをもって理想とする高橋哲哉は、『顕彰』であれなんであれ、国家が人の死とその意味を操作しようとすること自体を強硬に拒絶するし、靖国神社はもちろん、いわゆる「国立追悼施設」の建設すらも政治的に利用される恐れがあるとして断固反対するのである。

 だが、今さら言うまでもないことだが、高橋哲哉のこんな理想など、所詮はただの虚妄にすぎない。 常に存在し続ける「話の一切通じない相手」から国民を守るための暴力装置を持たない国家など、そもそも存在する意味がないし、ましてや、国家なき世界など、ただの弱肉強食の混沌たる世界に過ぎないのだから。

 そして、これは何も靖国の問題に限らず、また高橋哲哉という一個人の問題にも留まることではないのだが。

 暴力装置としての国家の必要性を一切認めないこの種の輩に対し、彼らの生命や財産、そして人権を保護する義務など、国家の側には実は無いのではないか? 国家は一切の武力を持ってはならない、そう主張するのなら、彼らは今後、たとえ暴漢に襲われようと泥棒に入られようと(国家の暴力装置の一部である)警察に頼ることなど、一切するべきではないだろう。また身辺に何か揉め事が起こったときにも、裁判所に調停を依頼するようなことをすべきではない。 いかなる暴力装置も一切否定し、あらゆる紛争を全て対話と交渉によって解決すべきと主張するのなら、まずは自らの身辺において、それを実践して見せてもらいたいものである。最も、過去60年間のいわゆる「進歩的文化人」の私生活での振る舞いを知ってる者にとっては、結果など分かりきってるがね(嘲)。(この項終わり)
 
(文責:オカルト君)


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このエントリーのタグ: 靖国神社 高橋哲哉
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