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要は公正取引警察の権限だ!

 勿論これだけでは、大企業による市場独占の問題を解決できるわけでは全然ない。

 まず市場規模がどの程度以上の商品に対して先のルールを、それもどの程度適用すべきかという問題があるし(例えば東京の大田区には、冷蔵庫の製氷皿に関するシェアで全国の七五%を占めている、などという町工場が実在するが、まさかそんな零細企業に先のルールを適用するわけにはいくまい)、さらには業種分類の線引きをどうするか(例えば銀行・生保・損保・証券の各業界はそれぞれ別の市場と捉えるべきか、あるいは全て「金融業」としてひと括りに捉えるべきか等)、市場独占以外の様々な不公正競争(抱き合わせ販売など)にどう対処するか等等、要するにザル法といわれる現在の独占禁止法や、あるいはそれより遥かに厳格ながらも、百年以上に亘って果てしなく大企業とのイタチゴッコを続けているアメリカの反トラスト法などと同じような問題をこの『独強法』も抱えていると言えるのである。

 とはいえ、真に重要なのは法律の条文よりもむしろ公正取引警察の権限のほうだろう。

 たとえ法律にどんな不備があり、あるいはその抜け穴をかいくぐるような脱法的企業がどれほど跳梁跋扈しようとも「……その他総合的に見て、市場の公正な競争を損なう恐れがあると判断し得るあらゆる一切の行為に対し、公正取引警察はそれを禁止または排除するよう、あらゆる強制力を行使することができる」という一文を法律の中に入れておきさえすれば、あとは公取側の裁量次第でどうにでも措置することが可能なのだから。

 そしてここが最も重要な点なのだが、新自由主義者どもは、この『独強法』に対し、正面きって反対することは決して出来ないはずなのである。なんといっても「民間企業同士による公正な市場競争」こそが新自由主義最大の眼目であり、この制度は単にそれを建前どおり厳格に実現させよう、と主張しているに過ぎないものなのだから。

 もちろん実際には「国際競争力」やら何やら、様々な屁理屈を持ち出してきては彼らはこれに反対するだろうことは十分に予測できる。だが彼らの大義名分を奪うという一点においてプラウトは、「何でもかんでも公営に戻しさえすればいい」と言わんばかりの馬鹿サヨクどもの主張などより、遥かに強力な攻撃力を確かに持っているのである。

(続く) 
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